養育費の不払い。その対処法とは? - 養育費を払ってもらうには

養育費の不払い。その対処法とは?
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養育費の不払い。その対処法とは?

離婚の話し合いの場でも、「養育費は払わない」と無茶苦茶なことを言い出す親がいます。
養育費を払ってくれない場合にはどのように対処したらよいのでしょうか。
実際に不払いを宣告されたA子さんの事例を見てみましょう。

夫とはいわゆる性格の不一致で離婚を決意しましたが、3歳になる子どもがいました。
親権を協議する中で、A子さんはフリーのデザイナーとして安定した仕事があり、在宅ワークができる環境などを考慮して親権を主張しました。
すると夫は、「子どもをそちらが引き取るなら、養育費は払わない。払う義務はない」と言い放ちました。
ここでよくあるのは、スムーズに離婚するために養育費は諦めようと考える人が多いことです。

しかし、想像してください。
シングルマザーになって子育てをすることは大変ですし、病気や怪我で仕事ができない期間があるかもしれません。
夫の言い分に納得できないA子さんは家庭裁判所に調停を申し立てました。
そこで調停員から聞かされたことは目からウロコでした。
「民法820条で、親は子どもに対する『生活保持義務』が定められています。余裕があるとかないとかではなく、自分が生活しているのと同じレベルの生活を、子どもにさせる義務があるのです」。
それは親権があるなしに関わらず果たすべき義務であり、夫には養育費の支払いの取り決めを勧告されました。

一つの判例をご紹介しましょう。
離婚した後、親権のない夫側が「失業中で多額の債務を抱えているから、子ども3人分の養育費(合計9万円)の支払いができない」と家庭裁判所に申し立てました。
家庭裁判所はそれを受理しましたが、親権者(母親)はそれを不服として高等裁判所に抗告したのです。
そこで出された判決は、「多額の債務を抱えているとしても、それを返済しながら生活を維持できているなら、生活費を削ってでも子どもへの生活保持義務を果たすべきである」というものでした。
見方によっては非常に厳しい判決といえますが、それだけ親の扶養義務は安易に放棄できるものではく、養育費について真摯に向き合うべきであると伝えています。
元パートナーから「借金があって養育費は払えない」と開き直られたら、この判例を持ち出すことは効力を発揮すると思います。